霞ヶ浦海軍航空隊 友部分遣隊 (筑波海軍航空隊)
所在 笠間市旭町 ほか
収録遺構 (14) 建物 2, 門柱 2, 建物基礎 1, 地下施設 1, 軍用地境界塀 3, その他 5
実地調査 2021年 8月
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友部分遣隊は、航空機の操縦や航空戦術などの教育を行う目的で1934年(昭和 9)に霞ヶ浦海軍航空隊の陸上班の一部が移されたことによって開設されました。
分遣隊の敷地は約80ヘクタールで、九三式中間練習機が20機配備され庁舎や格納庫なども設置されました。ここでは、航空隊要員を養成するための専門的な教育や、飛行訓練・整備などが行われました。
1936年(昭和11)には飛行予科練習生の課程を修了した飛行兵の訓練が行われるようになり、1938年(昭和13)に筑波航空隊として独立し、飛行予科練習生課程修了者の養成練習航空隊となりました。
その後、太平洋戦争での戦況が逼迫していくと特攻を行う特別攻撃隊が各戦線の中で組織されこれを前提とした訓練が行われるようになり、ここから前線へと出撃していきました。
現在、敷地は茨城県立こころの医療センターをはじめとする各機関に変遷し一部の建物などが活用されてきましたが2013年(平成25)に映画「永遠の0」の撮影に施設が使用されたことを機に保存運動が高まって、現存する遺構が全て保存されています。特に、司令部庁舎は「筑波海軍航空隊記念館」として開放されています。 |