熊谷陸軍飛行学校 桶川分教所 (陸軍第五十二航空師団 川田谷飛行場)
所在 桶川市川田谷
収録遺構 (31) 建物 6, 建物基礎 5, 軍用地境界標 15, その他 5
実地調査 2012年 10月 施設の開放日時↓ 毎月第一・第三日曜日 10時〜15時(原則)です★
|
|
熊谷陸軍飛行学校は、下士官や少年飛行兵達に対し、飛行機の操縦方法や技術などを教育する目的で1935年(昭和10)に埼玉県の熊谷市に開設された教育機関で、戦局に沿って飛行兵を拡充する必要が出てきたため、その分教所が1937年(昭和12) 6月、桶川に設置されました。
ここでは、「赤トンボ」の名称で知られている九三式中間練習機を使用して、飛行機の操作や航空工学・気象学などを学び、1945年(昭和20) 2月の閉校に到るまでに、約 1,600名が卒業し外地の飛行場で実機訓練に入っていきました。
閉校後は、太平洋戦争の戦局悪化に伴い、特別攻撃隊の訓練基地として施設が使用され、陸軍初の練習機による特攻を行うために編成された振武第七十九特別攻撃隊が、作戦の前線基地である知覧を経由し沖縄へ出撃していきました。
終戦後、施設は引揚者の住宅として利用され、一部分が増築されたり破壊されたりしましたが現在は「旧桶川飛行学校を語り継ぐ会」が管理する形で、ほとんどの現存遺構を保存しており無料で見学することが可能です。また、内部を案内してくれる係の中には、ここで実際に従事していた経験があるので、施設内の解説の他に体験談を直接聞くことも出来ます。
|