陸軍第一四七師団 抵抗拠点陣地
所在 一宮町一宮
収録遺構 (15) 砲座 3, 地下壕 11, その他 1
実地調査 2016年 2月
陣地の見学は重装備で 臨んでくださいねっ★ |
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第一四七師団は、1945年(昭和20) 2月に旭川で編成されて開設された特設師団で、第一総軍の第十二方面軍に所属していた第五十二軍の隷下部隊となり、師団基幹には歩兵第四二五連隊〜歩兵第四二八連隊の 4個部隊がありました。
日本の敗戦をほぼ決定的にした1944年(昭和19) 6月のマリアナ沖海戦の敗退で、アメリカ軍は「コロネット作戦」と呼ばれる、日本本土への上陸作戦を計画します。その作戦の内容とは、九十九里浜と神奈川県の相模湾より上陸して、首都圏の拠点を制圧しながら帝都に攻め入るというもので、九十九里浜には約 240,000人ものアメリカ軍が上陸を予定していました。一方、日本軍は「本土決戦作戦」を計画し、両海岸の防備にあたりました。この中で第五十二軍は、九十九里浜の防備を担当することになり隷下の第一四七師団は、大網白里市より勝浦市に至る地域の防衛にあたりました。なお、防衛方針は海岸後方の山に抵抗拠点となる陣地を展開させ上陸兵に対して狙撃・砲撃を行うというもので師団の司令部は市原市の鶴舞におかれました。
これらの陣地は、本土決戦となる前に日本軍の敗北で終戦となったため、掘削途中で放置され一部崩壊があるものの現在も残っており見学も可能ですが、岩盤が非常に悪く水没区間もあり細心の注意が必要です。 |