日立航空機 立川発動機工場 (東京瓦斯電気工業 立川工場)
所在 東大和市 桜が丘 2 ほか
収録遺構 (3) 建物 1, その他 2
実地調査 2008年 1月
変電所建物は東大和市の 文化財に指定されており 保存されていますよっ★ |
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日立航空機は、航空機エンジンを製作していた前身の東京瓦斯電気工業を引き継ぐ形で1939年(昭和14)に設立された民間の航空機製作会社で戦闘機の機体とエンジンの製造を行っており、約 2,000機の航空機と約14,000基のエンジンを実際に製造し、大森・羽田・立川・千葉に製造工場を抱え、航空機エンジン部門では総生産の約10%を占めており、中島・三菱・川崎に次ぐ航空機メーカーでした。
このうち立川工場は、エンジンの製造を専門に取り扱う工場として1937年(昭和12)に開設され東京瓦斯電気工業時代から稼動していました。最盛期には14,000人もの工員がここに従事し、月産 350基ものエンジンを製造する日立航空機最大のエンジン工場となりました。
1945年(昭和20)に入ると、本土空襲が本格化し立川工場の周辺には立川航空機や陸軍航空廠・昭和飛行機などの軍需工場が集中していたため爆撃のターゲットにされ、空襲を受けてしまい立川工場は約50%が壊滅し、周辺のトンネルや学校などを疎開工場に転用して生産機能を維持しましたが終戦となりました。
現在、立川工場跡地は小松ゼノアの工場や都立東大和南公園などになっており、当時の遺構はほとんど消滅していますが、公園内に変電所の建物や給水塔の一部などが残っています。
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